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納豆

 関西育ちの人は納豆を殆ど食べない。と言うか嫌悪感すら持っている人もいる。わたすは関西生まれだけれど納豆は好きだ。何故かと言うと父が関東育ちだったのでよく食卓に出てきたからだ。子供の頃から食べ親しむと納豆に違和感を持たない。
 しかし私は納豆には、かなりウルサイ方だ。買ってから最低2〜3週間、冷蔵庫で寝かす。出来たてのフニャフニャ豆では旨みが無い。我が家では賞味期限が切れても一ヶ月寝かせる(東北の知人に言わせると納豆は元々保存食だったそうだ)。熱々のご飯に掛けてはいけない。少し冷ましたご飯の上に掛けなくては為らない。熱々だと納豆の臭みが出るからだ。ネバネバになるまでかき回し、カラシを多めに入れ、ネギは万能ネギでないといけない。そして醤油がなじむまでしばらく置く。
 農大教授で発酵学者の小泉 武夫によれば「納豆をフライパンにのせ、真ん中を凹ませ、そこに卵をのっけて焼いてから、熱々のご飯にのっけてかき込む」とか言っていたので やってみたが、全く美味しくなかった。納豆ステーキと言うらしいが邪道も甚だしい。糸を引くまで粘りが出ないとダメだ。あの納豆のクサミを如何にイイ臭いにするかが美味しく食べるコツなのに「解って無いなー あのオッサンは」・・

これもネットで一番、美味しそうな写真を拝借した。
わたすは納豆茶漬けはしないが・・。
 
 かの魯山人は「冷めたご飯に冷めた味噌汁をぶっかけて戴くのが一番美味い」と何かに記載していたが、ご飯と味噌汁の食べ頃の温度を良く理解していた人だと思う。まさに“食通”を地で行く人だったのだ。湯げ立っているご飯は熱くて味などしない。大根の煮付けにしろ冷めていなくては美味しいと言えないのと同じである。