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「つれもていこら」

 和歌山を代表する方言である。翻訳すると「一緒に行きましょう」と言うことなのだ。
 変換を分かりやすく書くと、「連れだって、行こうや」→「連れもて、行こらよ」→「つれもていこら」に成るのである。
しかし、実際、子供の頃「一緒にいこら」程度だった。「つれもて」は年寄りが使っていた。

 和歌山弁(紀州弁)は 「ざ、じ、ず、ぜ、ぞ」と「だ、でぃ、どぅ、で、ど」が混同されると言うが、実際は「ざ行」が無いと言い切る人もいる。わたすもザ行が苦手なのである。象さんを「どうさん」と発音したりする。
 有名な話に 南海電気鉄道の案内放送では、「ん車輌席指定、特急サン、和歌山港ゆきでごいます」と言うような発音がされていた。しかし、関西国際空港開港時に放送が標準語に改められてしまったという。なんで改める必要があるのだろう? 方言を標準語に直す必要がねーべし! 異国情緒があってE−べさー。イントネーションが違っているのに言い回しだけ変えた所で意味がなかろう。クソ田舎鉄道め。
 
 紀州弁を検索すると色々知らなかった事があって面白い。ウィキによると「紀州には敬語に相当する言葉が少ない(あるいは存在しない)と言われる」知らなかった事だ。
 「極端に言えば年長者・若輩者、先輩・後輩、会社の上司・部下の関係であっても、格下の人物が格上の人物に対して敬語を使用しないことが慣習として了解されており、それが容認されている」と言う。
 司馬遼太郎は「紀州方言には敬語がない」と著書の中で述べ、紀州では敬語のない平等の思想が古くから根付いており、明治初期に紀州・土佐で自由民権運動が起こった理由を、歴史的背景として、上下関係の少ない皆平等の思想が古い時代から根付いていた経緯から来たものとして肯定的に評価している(ウィキより)・・・知らなかった。
 
 難しい事はここまでで、面白い方言をチョコッと紹介しとこう。
「なっとうしょうら」→「どうしたら、いいのか・・」夕飯、納豆にしましょうではない。
「さーよ」→「よく分からない」「どうしたものかね」東京弁の「さーね」とは少しニュアンスが違う。
「えらいひやこいなー」→「すごく冷たいね」関西ドラマや芸人を見ていると誰でも解るか?
「あかんたれやな」→「だめな奴だな」うちの親父がだらしのない私によく使っていた。
「おいやん」→「おじさん」 「おいやん」と云えば、ふつう「なんや」と返ってくるのである。
 
 しかしどの地方も同じで、若年層には方言が急速に無くなっていると言う。文化の喪失なのだ。温泉に浸かっていると地元の親子が「ド和歌山弁」で話していた。南紀地方は標準化は遅れてE−のだ。

 あの和歌山県人が「ザ、ジ、ズ、ゼ、ゾ」などと正しく発音して貰いたく無いドー。