ある海沿いの公園の木陰で本を読んでいるとやたら草を刈った時に
出るイヤな臭いがしてきた。わたすがそこに出掛けるといつも草を
刈っている様な気がする。
その臭いが苦手なので本に集中出来ず、臭いのしない場所に移動しようと
したが今度は隣のゴルフ場から同じ臭いがしてきた。
今日のような夏日はゴルフ場も客が来なくて芝刈りに持ってこいの
日なのだろう。
あの臭いはゴルフをやっていたとしても我慢出来ない臭いだ。
その様な事は「早朝か、客が居なくなった夕方以降にしろ」と
抗議するだろう。
ベランダのプランターの雑草を引っこ抜いても同じ様な臭いがする。
騒音と同じ程、ヤな臭いも苦手なのだ。
生理現象は慣れとか我慢ではどうにもならない。
あの草刈りの仕事は勤まらない。一日で辞めてしまうだろう。
一日で辞めたバイトは二十歳頃、お中元配達だった。
全く、土地感の無い所で業務用自転車にデッカイ籠を付けて
デパートのお中元を配達した時だ。気を抜くと自転車がバク転しそうだった。
最近はその光景はマッタク見かけない。
熱中症の一歩手前だった。結構バイト料が良かったが一日で辞めてしまった。
一日で根を上げたのはそれが初めてだった。
