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弁天娘女男白浪・浜松屋

 歌舞伎の演目で弁天小僧の「弁天娘女男白浪・浜松屋」の幕がが断トツに面白い。ゆすりに浜松屋へ来た弁天小僧が、男だと見破られて開き直り、自らを名乗る「知らざあ言って聞かせやしょう」のセリフで知られる歌舞伎だ。尤もTVでしか見た事が無いが。
 TVで歌舞伎中継を見ても役者の喋る台詞がよく理解出来ない。日本語なのに解らないのは私だけでは無いはずだ。あれは絶対 字幕が必要なのだ。半分何を喋っているのか解らない・・字幕があれば、もっと楽しめるのに残念に思ったりする。
 パリ公演の時は字幕をつけるだろう。時代だからボチボチ考えねばならない問題なのだ。でなければ歌舞伎座に足を運ぶ気にもならない。
 比較的「弁天娘女男白浪・浜松屋」は歌舞伎の中ではセリフが分りやすい。恋愛モノではないし、笑える場面が随所にあり、わたす的にもスンナリ入っていけた。

 この弁天小僧 “菊之助”の役は女と男を演じるの訳だが女形では勤まらない、本性は男なのだから男形でないといけないのだ。今まで演じてきた役者で“菊之助役”は線の細い役者のは今ひとつだ。男形の中でも男っぽさが出せる役者が演らなければ、開き直り、男に戻った時の面白さが欠けるのである。
 しかし今の歌舞伎は余興が過ぎるのである。今の時世に合わそうとして、つまらない余興が入り舞台を台無しにする。誰が考えているのか知らないが観客の反応で解るだろう・・観客は笑っているが本心で笑っているのでは無いのが解らないのではお先は暗い。