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日本酒 なう

 どんな酒を飲むにしたって美味しく飲むにはアルコールを体から抜いていなければ美味しく飲めない。胃が荒れている状態で飲んでも美味く感じない。舌と胃が連動しているのだろう。風邪を引いている時に何を食っても、何を飲んでも美味くないのと同じなのである。酒の美味さは健康のバロメーターなのである。
  アルコールを抜いた状態と言っても、ちゃんと朝飯を食べてから昼飯前に一口、戴くのが一番だ。尤も、一口では治まらないが・・。この場合、勤めている時の昼食前では無く off の日のことである。

 ワインを飲む時はワインに合う付け合わせの肴が必要で、赤の場合はカマンベールやブルーチーズなど・・・そうしないとワインが旨く感じられない。しかし日本酒は特につまみが必要ではない。
 私は見た事がないが塩を舐めながら、日本酒を飲むとかいう人が居るそうだ。これなら口をゆすいだ方が良い・・・これだと日本酒品評会か?
 
 日本酒はグラスから口に近づけた時、酒のほのかな香りが鼻孔に吸いこまれ、一くち 口に含むと舌だけでなく、口の中 全体で酒の旨みを吸収しようとする。飲み干して吐いた息が「ふわー」と口の周りから雅色の香りを漂わす・・至福の時だ。「雅色の香りってナンだ?」── テレビCMや文筆家、評論家がよく使う「馥郁たる香り」の様な物だと感じて欲しい。「馥郁たる香り」などと表現するのは二流の作家だと思って間違い無い・・・その具体的な感性を表現出来ていないのだ。そのうち「雅色の香り」の具体的な表現の仕方を考えておこう。
 ウィスキーは香りを楽しむ飲み物だと言うが日本酒はその比ではない。ここでいう日本酒は地酒の事だ。
 日本酒ほど好みの別れる酒も無いと前に書いたが全ての地酒を飲み比べる事は不可能だ。もう自分の好み酒は決まっているが、毎年 新たに何本かトライするものの、中々フィットするのは出てこない。わたすのストライクゾーンは狭すぎるのだ。
 ボチボチこのシーズンになると地酒売り場にお邪魔虫する日が近くなってきた。