いつも手ブラで外出するがタマにカバンが必要な時もある。最後に買ったのは20年ほど前で少々傷みが出てきた。
バイクのタンクの上に乗っけて走行中、落っことした時もあり、その時のキズが少々ブザマだ。バイク専用では無いのに磁石だけでタンクとの固定は無理だった。
そんな訳で去年あたりからショルダーバッグを色んな店で探していたのだが、どうも気に入ったモノが見つからない。
そこでオリジナルデザインのバックを作る事にした。もちろん革細工など自分で出来る訳がないが。
たまに皮の簡単な細工を頼んでいるバック屋さんに行った時、「オリジナルデザインで作ってもらうと幾ら掛かるか?」と聞いたところ「じゃあ、やって貰うか」と言う事になって注文したのだ。
簡単なスケッチと展開図を渡してから仕上がりまで3ヵ月近く掛かった。2ヵ月に一回の皮素材の安売り日に素材を買いに行くためだそうだ。まあ安い方がこちらも都合が良い。
裏生地まで指定し、皮素材を自分で確かめてから進めてもらった。
で、出来上がりはと言うと「う〜ん?」だった。想像していた感じとは違っていた。思い切り違うと言うのでもないのだが・・・。
一応サイズもデザインもほぼ要望通りだったのだが、何だか「ピターッ」と来ない。それに使い勝手が自分の使い方に合わないのである。ほぼ指示通りに作っているのであるが・・・。
紙でデザインしたのと出来上がりは一回ではピッタシ来ないのだ。プロのデザイナー達は何度もやり取りしながら進めていくのだろう。
その製品を作って貰った年配の人も一回だけでは中々思ったモノが出来ないと言っていた。
設計図通りに作ると色々問題が生じる。フタの閉じを皮に縫い付けた隠し磁石式にしたが、中に荷物を入れると磁石の位置がズレる。こういう事が想像出来無い職人の問題でもある。
もう一度、「此所と此処とココを直して」と注文すれば気に入ったモノが出来るのは間違い無いが こっちにはそんな余裕は無い。
反省点は山ほどある。使い勝手が自分に合わないのはデザインの所為だと言ってEー。シルエットが良くないのは加工する上で仕上がり予想が出来なかったオバサンの所為だと思う。オリジナルデザインの問題点と職人の想像力の乏しさでもある。
こういう拘りのある男物のカバンは「もっと若い男の職人が作った方が良いのかな〜」と つくづく感じた。
そこのアトリエは年配用の婦人バックばかり作っているお店である。やはり発注先を間違えたのである。