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パクリデザイン

彼の事務所にはスタッフ(デザイナー)数人がいて彼がアートディレクターとして
仕切っていたらしい。何所にでもあるデザイン事務所のスタイルだ。
制作物は殆ど部下達が作っていたのだろう。
社長のアートディレクターは指示、監修、監督だけするスタイルだ。
部下に「明日までにラフデザイン案30点ほど作っておいてね」と言い残し
社長が先に帰っちゃうのだろう。
翌朝、彼が出て来て30点ほどのラフ案からブラッシュアップするのを選んで
提出するのだ。

↑しかし良く此所まで探したモノだ。どうやって探し出したのだろう? 
 
あれほどパクリが為されているという事はスタッフに危機意識が全く無く、
彼が道義的な事に対し指導も教育もしていなかったのだろうと思われる。
日常的にモノ真似、パクリが横行し仕事の潮流だったのだろう。
元々、彼自身がそういう人生を歩んで来たと想像出来る。
 
スタッフに足を引っ張られてしまった形だがその要因を作ったのは彼自身だ。
最終的には監督不行き届きであった事を認めて部下の所為にするつもり
だろうが・・・。
 
デザインはゼロベースで仕事を始めるというのは確かに割が合わなく
現実的ではない。
どこかに参考に出来る物を探す。これは誰でもする事だがそれをそのまま
使うと言う事はしない。
それを自分のオリジナルとしてひねりを加えて昇華するのがデザイン屋の
仕事なのだ。
「ま、甘かった」の一言に尽きる。
彼のデザイナー、アートディレクターとしての人生は終わった。