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カストロ VS ゲバラ

BSでやっていたフランスのドキュメント“カストロ VS ゲバラ”は中々だった。
5月は見逃したが見れた。
今まで我々が持っていた思いは偶像だったのか?

カストロの現実路線とゲバラの純粋な革命思想。
まあ、カストロが現実路線を取ったのは誰にでも理解できる。
こうも権力志向が強い過激な権力者だったのか?
 
最初カストロゲバラを利用して巧くやって行くが、やがて思想的に対立が
起こりキューバから追い出しに掛かる。
 
アメリカに資本、貿易を封鎖されるとソ連に依存しなければキューバ
成り立たない。
そこでカストロソ連と上手く手を結ぶ。
 
結局ソ連キューバからミサイルを撤去する。
それがゲバラにとって不満だったのだ。
ソ連は平和的にアメリカと共存したかったのである。
  
ゲバラはニューヨークを破壊するとまで言い張っている。
しかしゲバラの過激な思想はソ連にも敬遠される。
今なら絶対ゲバラは支持されないだろう。
 
20年前なら一方的な番組の構成だと思われそうだがゲバラが殺されてから
半世紀も経つから立証されている事なのだろう。
ゲバラを殺したのはボリビア軍だが実質的にはCIAだった。
 
カストロにアフリカのコンゴに行って革命をしてこいと言われ行ってはみた
ものの、とても革命などという思想すら無い国だった。民族紛争の類だ。
次はボリビアだった。民衆に支持されない戦いは負け戦となる。
要はカストロゲバラキューバに戻ってもらいたく無かったのだ。
 
しかし国民の英雄ゲバラを追放すると自分の身も安泰とは行かないので
国民とキューバ革命の英雄ゲバラを騙し“所払い”を行なったのだ。
何故ゲバラは帰りたい自国アルゼンチンに戻らずボリビアに向かったのか?
別れの手紙も書いて決別したはずなのに・・・
そこの所をしっかり描いて貰いたかったが本人が死んで半世紀も経つので
確認することは出来ずドキュメンタリーとしての限界があるのだろう。
 
ヨーロッパのドキュメンタリーは中々良い、10年ほど前もゲバラの最期の
ドキュメントをやっていたがあれも良かった。