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ナニワ金融道

マンガ本を買うという事をしなかった私が唯一、全巻揃えたのが
手塚治虫の「火の鳥」と青木雄二の「ナニワ金融道」である。
 
火の鳥は大昔、第一巻をたまたま読んで「おもいろいなあ」と
思ったがそのままにしていた。
随分経ってから読み返すと続きが読みたくなって結局、全巻揃えてしまった。
 
ナニワ金融道は喫茶店に置かれていた「モーニング」を読んでいたら、
ついついハマってしまった。

最初見た時、このマンガはビジュアルが今までに無いほどクセがあり
“素人臭い”と感じていたが、終巻まで同じタッチで描かれていた。
そこまで描くかと思うほどビジュアルはクソ丁寧だった。
いわゆるホワイトスペースが無く線画で画面を埋め尽くすのだ。

青木雄二はデザインプロダクションの社長でデザイナー、版下屋だったらしい。
クソ丁寧に描写するのはその職業柄か?

サラ金の話だがウラまで書かれており、リアリティーがあって中々
面白いネタばかりであった。
 
女房が第一巻を会社のコピーライターに貸したらその会社でブームになり
回し読みされたそうだ。
そのうち会社の人から「第○巻が出たよ」と女房に情報が入り、
それを聞いたわたすは本屋に単行本を買いに出掛けた。

デザイナーである青木雄二が何でサラ金の裏事情まで精通しているのかと
思ったが情報を出してくれる人がいたそうだ。
 
後にその情報を提供してくれる人に稿料の半分を支払っていたと言う事を
青木は打ち明けた。
その情報提供者が元ヤクザ関係者だったので交友や「恐喝されているのか」と
新聞などに青木が批判された時がある。

わたすも「稿料の半分」は出し過ぎだろうと思ったが、その情報が無いと
ストーリーが成立しない程、重要な情報なので「半分と言う額は妥当だ」
宮崎学が擁護していた。
 
「モーニング」は隔週刊誌で、その雑誌に弘兼憲史の「課長嶋耕作」
というマンガもあったが面白く無く、全く読まなかった。
 
どうも私は好き嫌いの判断を直ぐに下す方で、面白く無ければ直ぐ見切りを
付けてしまう性格だ。辛抱強く無いのである。