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姨捨山医療行政

 昨夜の犬HK「クローズアップ現代」を見ていると入院している高齢患者が治ってもいないのに病院から退院させられると言う番組が放送されていた。医療予算が削減され自宅療養という国の方針だそうだ。いよいよ始まったか高期高齢者の切り捨てが・・。高齢患者の追い出しである。まさに姨捨山行政である。
 ある高齢患者の娘が「ここに入院する時は歩いて来れたのに治療後は歩けなくなってしまった。それでも出て行けと云うのか」と憤りを病院にぶちまけていた。家族の気持ちが痛いほど分かる。治療によって歩けなくなったのに、まだ治って無いのに、追い出されると言う怒りと憤りが混じっているのだろう。老人は一ヶ月もベッドに寝ていれば筋肉が衰え歩けなくなるのである。
 10年ちょっと前、父も同じだった。大腸ガンの摘出手術を受けに、その日は一人で元気に自転車を漕いで病院に行ったそうだ。ところが、手術自体はうまくいったが院内感染(MASA)に掛かり肺炎になったのだ。それから1年半も入院し結局、生きて家に戻れなかったのだ。
 当時から切り捨て、追い出しは始まっていた。大病院から小病院へ、具合が悪くなると又、大病院へと繰り返しであった。その時に「80過ぎて手術などしてはいけない」のだと思った。「手術などしなければ父は晩年はもっと有意義に生きれたのになあー」と悔やんだものだ。