ホームページ http://mamo-007.sakura.ne.jp

ジャンパーの穴が痛々しい

御嶽山で亡くなった小学生の女の子と26歳の青年の話がホロリとくる。
噴火した時、岩陰に隠れていた二人だが、女の子が「寒い」と言ったので青年が
自分のザックからジャンパーを出して女の子に渡したらしい。
その時の状況を生き残った人が証言していた。
  
しかしその後、別々の場所で二人とも遺体となって発見された。
女の子の親がジャンパーを持ち主に返したいと探していたが、持ち主も
帰らぬ人になっていて青年の親に返されたそうだ。
二人とも生還出来ればニュースにも成らなかっただろうが、二人とも
亡くなったのはやりきれない話だ。
せめて「一人でも生還出来ていれば」と思ってしまう。
あのジャンパーの穴が痛々しい。
 
その岩陰にいて生き残った人と亡くなった人の境目は何だったのだろうと考える。
バンバンと降ってくる大石の恐怖で一刻も早く逃げ出したかったのだろう。
そこに留まっていても安全ではなかったのだろうか?
自分で判断しなければ成らない究極の一瞬だったのだろうか?
 
岩陰と言ってもオーバーハングでは無く、半円球ならあまり意味が無いので
恐怖心で駆け出したかも知れない。
ロケット弾がバンバン降り注ぐ中だと走り出す勇気も出ないかも知れない。
 
自分ならどうしただろう? 色々と想像するが正解など出てこないハズ。
直前にその状況を見ていた人の話を詳しく聞きたい所だ。