いきなり “東京湾岸マラソン大会” に出場する事になった。あり得ない話だったが、既にスタートしていた。記憶は橋の上から始まった。
下り坂は得意で脚も順調に出て何人も追い抜く。しかし登りは昔から大の苦手でどんどん追い抜かれる。
暑くも、寒くも無くマラソンには最適日和であった。
橋の上を走るのは見晴らしが良く、気持ちEーものだ。最後に二股に分かれ、ゴール付近でまた一つになる。メッチャクチャ苦しかったがナンとかゴール出来た。
それほど下位の方では無かったのに順位は付かなかった。どんなに遅くとも順位は欲しいモノなのに・・・。
大会が終わり 着替えて帰り際、私の名を呼ぶ女性の声がしたので振り向くと、どこか見覚えのあるような顔だったが想い出せない。一体誰なのか? 向こうは私を知っているようだが・・・。仕事関係か、スクール関係か?
必至に想い出そうとする内に目が覚めた。
数千人規模の大きなマラソン大会だった。チョッと長めの横断歩道を青信号点滅で駆け出すと息切れがするのに、「マラソン大会とは」 ─── 私の脳は一体どんな思考回路を巡ったのであろうか?
スポーツはなんでもOKだがマラソンは苦手なのである。全然楽しくないのだ。
それよりも夢枕に出てきた黒い服を着た女の人は誰だったのかと、それが今朝から気に掛かる。「夢の続きは小説にして書け」と言う “神のお告げ” なのかも知れない。