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海を飛ぶ夢

という映画を借りてきた。
今まで何度もTSUTAYAで借りようか迷い、棚から手にとっては又棚に戻すと言うことを何年もやっていた。
 実話で「尊厳死」がテーマだったからだ。重すぎて気晴らしには成らないだろうし疲れるだろうと思っていた。実際そうだが良く出来ていた。スペインでは尊厳死は未だ承認されていない。当然日本もだが・・・尊厳死を行うと殺人ほう助に成るのだ。
 フランス映画でも同じようなテーマの映画があったが、あっちは末期ガンの人で結構明るく、苦痛が無く、最後は友達や家族に見守られてハッピーな終末に作られていた。その分、ツマラナカったが・・・。
 
  この “海を飛ぶ夢” は事故で首から下は麻痺で動かないと言う人だ。26年もベッドに寝たきりの主人公ラモンは死を望むのだが、家族らとの葛藤や友人らとのやり取りや、死を選択するため裁判に持ち込むというような筋書きだ。
 全くベッドから動くことも出来ないラモンを面倒を看ている家族の気持ちも深い。実兄は絶対に自死などさせないと言うが義理姉は本人の意志を尊重すべきだと言う。この家族のラモンへの愛情が泣かされる。
 裁判所は自死を認めないし宗教家も神の教えに反すると説教する。実話だから結構入り込める。家族の優しさにもホロリとくる。一番面白いシーンの宗教家との対話にもグッと来るし義理姉が宗教家に言った言葉も鋭く、それまでの苦悩を表している。

 「生きるのは権利であって義務ではない」という主人公の言葉も真を突いている。
 最後に友人ロサは、ほう助の罪に問われなかったのか気になる所だ。