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フィルムセンター

 30年ほど前、京橋にフィルムセンターがあった。国立近代美術館の付属施設である。今でもある。当時、銀座あたりで働いていたわたすは仕事が終わるとよくそこに行った。PM6時頃から100円か150円ぐらいか忘れたが日替わりで名画を楽しめた。当時ロードショウーは7〜800円ぐらいしていたと思う。観客は映画好きの人と映画学部の学生が多かった。
 ところがある日、フィルムセンターが火事で焼けた。保管されていた殆どの貴重なフィルムを消失したと報道された。その日から一般公開はされなくなった。原因は真夏のある日、係員がクーラーを止めて帰ったからだと新聞に載っていた。クーラーを止めても自然発火するわけねーだろと思った。しかしその後詳しい情報は新聞にも出なかった。バカな係員を恨んだ。
 その後再び名画を一般に公開されることは無い。何のために税金でこのような組織を運営しているのだろうか? フィルムを保存するだけでは何の意味もない。市民に公開してはじめて意義があるのだ。今でも青春時代の楽しみを潰した事件を恨んでいる。一刻も早く再び集めたフィルムを一般に公開する事を望むところだ。我々が支払った税金で運営してるのだから。この間フィルムセンターの前を通りすがった時にふと思った。