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二十四の瞳

 東京地方、見事な黄砂だ。晴れているのに遠くが霞む。黄砂というよりスモッグか? 悪名高い(PM2.5)なのだろう。視界は雨の日と同じほどだった。
 カメラをベランダに持ち出したが、霞んでいる都会の景色など撮る気にもならずシャッターは一枚も切らなかった。
 その内、忘れていた光化学スモッグ情報が出るかも知れない。花粉とスモッグPM2.5放射能も気にしなくてはならない厄介な時代になった。
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 子供の頃にテレビで観た映画で限りなく退屈だったのは「小津安二郎」の映画だった。退屈で退屈でたまらなかった。はっきり言って子供の観る映画では無い。
 スローで物語にドラマ性もなく劇的に展開するストーリーもない。日常の風景を延々と撮っていると言うだけの印象だった。母は裁縫をしながら観ていた記憶が有る。
 
 この監督の映画だけは自分にはダメだと小学生のころ感じた。もっとも小津の映画を観て「好かった〜」という小学生がいれば「変」だと思えるが・・・。子供は断然、黒澤明の方がハリウッド的で解りやすくて良かったのである。
 しかしわたすは二十歳に成っても文芸座あたりで小津安二郎の特集を観てもやはりダメだったのだが・・・。
 
 木下 恵介の「二十四の瞳」も子供の頃テレビで見たが退屈で、きちんと終わりまで見た事はない。最近、木下恵介が若い世代で人気が再燃し出したらしいのでツタヤで借りてみた。
 当時の文部省推薦映画であるから小学校の音楽教科書に出て来たであろう童謡が結構バックに流れる。涙がポロッとこぼれる。

 何もこんなに悲しいストーリーにしなくても好いのではないかと思われるが戦前から戦後に掛けての話だから仕方ないのであろう。童謡も涙を流させるアイテムなのだ。リメークされたのより高峰秀子のモノクロ版の方が観る気になれる。
 
 やはり子供向けの映画では無い。きっと小津安二郎の映画も同じなのであろう。子供のころ「ダメの烙印」を押した小津の作品も今、観れば最後まで観る事が出来る年齢に達したのであろう。今度、苦手だった小津安の作品を借りてこよう。