どうやら精神病院のようだ。どのページ（場面）を見ても異常な気配がする。どのページも白がベースなのだ。まるで絵のようである。「どのような経緯で私がここに居るのか」と思い巡らしたが思いつかない。ただ、ベッドのような物も置いていないし病院にも見えない。
昔、事故で入院した際に、意識が戻った時も冷静であった。脳しんとうを起こし、一時間半以上記憶が消えていたのにもかかわらずにだ。CTスキャン室のトンボの目のような照明の下で、意識が戻った。
意識が回復した時、初っぱなに医師からの質問は「自分の名前を言えますか？」次は「ご自宅の電話番号、言えますか？」だった。
その時は直ぐに自分がどういう状況なのか把握出来た。事故の瞬間の記憶が消えていたが、その病院で目覚めた時は事故か何かで運び込まれたと直ぐに分かった。
今回、訳が分からず、アルコールを絶たせるために入院させられたのか、それとも自分の意思で入ったのか・・・？
周りの人を見て「誰が異常で誰が正常なのか？誰を信じて話をすればよいのか？」と色々思考回路を働かせている内にようやく目を覚ました。
どうも色々考えたり思考回路を巡らすという事は苦手のようなので、そんな事を始めると脳が我にかえり目が覚めたらしい。
これから面白く成って行くという時に目が覚めてしまった。どうやら私の脳の回路がその様に構築されているようで有る。
再び寝つこうとしても又その夢の中に導かれそうになり、もう一人いる自分が拒否しているためその後、眠ることが出来ずに朝を迎えた。
夕方通った銀座通りである。バブルの頃より銀座ははるかに眩しくなっている。世界一の輝きかも知れない。
カルチエの赤さ加減は尋常ではない。写真には撮れなかったが反対側のブルガリの方が目に優しい。
信号ストップのバイクから携帯での撮影なので思い切りブレてしまった。
