昨日の続きだがアダチ版画研究所を調べると住所が目白駅から直ぐだ。
昔、東京版画研究所に通っていたがその場所に近い気がする。
東京版画研究所でリトグラフを習っていたのだ。
で、今「東京版画研究所」を調べると豊島区南長崎に成っていたので
場所は変わったようだ。跡地にアダチ版画研究所が入ったのか一切わからない。
40数年前の事なので建っていた場所の記憶も曖昧だ。
東京版画研究所に私の高級な筆やペン等を置いたままにして辞めたのが惜しい。
なにせ勤めを終えて版研に通うのだから根性の無いわたすには長く続かなかった。
ま、自分の作品を作りに通っていただけだが・・・
当時これとは別に「東洲斎写楽」の浮世絵をシルクスクリーンで制作していた。
美術本で見てこれを木版で無くシルクで復刻してみようと思ったのだ。
でも本物が無いので本を頼りに作り始めた。
写楽は大首絵が有名だがこういう絵も描く。役者絵ではわたすの一番好きな浮世絵だ。
私が制作したのはバックの絵柄がないものだ。
そういう短略されたのがストックフォトで貸出されている。
本物とは大違いであるがそれなりに面白い作品だ。
本からだと正確な色が分からないのだが贋作を作るわけではない。
シルクスクリーンで新しい浮世絵を作るつもりだった。
大きさも違う。てゆーか実物の大きさなど分からなかった。
それを作っている際、ベルギーから写楽の市川高麗蔵の本物が里帰りしたので
色校正を手に取り会場に見に行った。
人がごった返す中、わたすの作った浮世絵の色をチェックするためだ。
押し合いへし合いしながら私の版画に赤文字を入れた。
周りはこの男は何をしているのだろうかと思ったことだろう。
そのシルクスクリーンの浮世絵はどっかに仕舞っているはずだが出てこない。
家に来た友人たちにも只でくれてやった。
その後、デザインの道に入ったので版画はお終いになった。