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田中角栄

 今、求められているのは田中角栄的な政治家であろうか。何も出来ず、おかしな事しか決められない政治を見ながらそう思う。角栄が総理になった時、わたすは10代後半だった。思想的には全く違っていたが嫌いな政治家ではなかった。
 金権政治家の代表だろうが憎めない男だった。著作「日本列島改造論」で「瀬戸内海を埋め立てれば広大な土地が生まれる」と言ったときは馬鹿かーと思ったが・・。中国に急接近し、中東と独自の石油のパイプを築こうとして、アメリカ様の逆鱗に触れロッキード事件の標的にされ失脚した政治家である。金権で見事、逃げ切った中曽根などは大嫌いな政治家の代表だったが。
 角栄の何処がEーのかというと演説の巧さである。もう天性の物だとしか言いようが無い。野田なんかと比べると、いや比べてはいけないのだが、角栄にシツレーというモノだ。角栄は良きにつけ、悪しきにつけ昭和を代表する政治家の一人だ。あのダミ声で一般大衆の心を見事に捉える。間といい、引き込み方といい、一流の漫才師や噺家なみだ。
http://www.youtube.com/watch?v=3IICS3Hsyy8
 今の政治家は役人の言葉でしか喋らないから何も伝わってこない。角栄が失脚さえしなければ今のように官僚天下に成っていなかったかも知れない。
 それに引き換え、一の子分だった小沢一郎の演説、喋りのマズさは何なのだ。小沢が角栄のような人の心を掴む喋りが出来たら世の中、違っていただろう。小沢に何が足らないか ─── ユーモアだ。それは資質、才能だから仕方ない。
 しかし喋ったことを文章にする事はし易い政治家なのだろうと思う。かつてアー、ウー首相の大平正芳総理の演説や喋りはアー、ウーばかりで良く解らないと言われたが人だが、一番文章に起こしやすいと言われていた人である。小沢もそうなのだろう。アー、ウーって分かる人いないか?
 
 田中を失脚させるきっかけを作ったのはアメリカのリークを本にして“田中角栄研究”を出した立花隆だが、その罪は大きい。いま、当時の真相を知っている人間が “田中角栄研究の研究”を出せばヒットするのは間違い無いのに・・。